現在東濃に44軒ある型屋さん。今回はこちらの製型所さんで現在なさっている仕事内容についてお聞きしてきました。型屋さんもそれぞれやられている内容は違うようですが、指定された寸法で型をお作りになられるのが型屋さんというのが私のイメージでした。でもこちらの製型所さんでは、原型をメインでつくっておられます。彫刻やレリーフは30年くらい。原型は40年くらい仕事を続けて大体できるようになるほど難しいとのこと。過去に手掛けられたものをいくつか見せてもらえました。

写真の画像などからイメージして、製型のデザインを、平面的なものから立体的な工業デザインに落とし込むのは、凄く長い時間がかかるそうです。受注した方も初めからすぐに出来るとは思っておられない。ずっと長く売られ続けている自信作シリーズの話を聞いていく内に商品取材の要所要所で、「これはもしかして・・・。」とふと思い当たる事があって吉川さんの製作されたものをじっくり拝見しました。これは確か所有している。この商品は食事中に、使っているアイテムではないか?

気になって色々きいてみたところ派生したシリーズが23種類あるとおっしゃってました。私は小皿もサイズ違いで2種類持っています。植物をモチーフにしたシリーズで累計50万個売れたとお聞きしました。

百貨店でも売られていたり、現在もいろんな場所で売られています。吉川さん曰く「他の人がやらないようなちょっとひと手間をかける」のがヒット作を生み出すポイント。その一手間が何十年もかかって習得した技術でもあるわけですが、仕事として受けたら売れるものを作りたいというお気持ちが強いので、発注される方もデザインはお任せしますという依頼が多いそうです。他にも目鼻があるものは樹脂で作るなどの面白い話も聞けました。綺麗な美濃焼を購入する時に、この商品は一体どなたが製作されているのだろう?ふと気になることがあります。今回は取材中に偶然目の前で取材させて頂いている職人さんが、デザインからすべて型をお作りになられてるご本人だと途中気づきました。まさか思いがけずにご本人とお会いできるとは。少し珍しくて、可愛いデザインが多いです。
型屋さんに聞いて見ました
1つの型は圧力も鋳込みも100回から150回位使えて、動力は400回使えます。1つの型を複数の企業が共有することもあれば、そこの企業オリジナルで作られることもあります。また型を作る時に見た目だけでなく質感も再現したり、部分的に3Dなどの技術も使う事もあるそうです。型というのも、どんどん進化していってるんですね。


竹ベラで削られています。彫りが出来るのは40人だけ。
現在型屋さんがあるのは岐阜・愛知・三重・九州のみ。備前焼や益子焼九谷焼などでも、東濃の型屋さんが作られたものを使われています。現在ある型屋さんは東濃でも代々なさっている所だけで、年々型屋さんの数は減っている。
こちらで見学会を開催すると、遠方からも人が訪れるような場所に・・・。遅くまでずっと仕事の相談されている方もいらっしゃるとか。吉川さんが作られたものは、岐阜県庁にて展示されています。取材時にも新しいお仕事にとりかかられていました。またどこか店頭で、この器はもしかして・・・とピンとくるような気がしています。その時をまた楽しみにしております。
こちらの製型所オリジナルデザインのセラリーナ。最初は音を出すのも難しいそうです。

最後になりましたが吉川様ご夫妻大変お忙しい中、取材のご協力ありがとうございました。
