美濃焼の絵付け
美濃焼には絵付の種類として、上絵付の手法と下絵付があります。下絵付は主に焼き屋が担います。上絵付はそれとは独立して存在しています。こちらの蔵珍窯は上絵付をなさっている窯元さんです。多治見に組合が存在しますが、20 年前は 200 軒を超えていましたが、現在は 16 軒しかありません。また転写も上絵付に入ります。絵付された商品は、徐々に銅板印刷に変わっていき、次に釉薬で色を変える方法が台頭しました。美濃は原料も豊富で、技術も豊富です。多治見は手書きの絵付け職人さんは少ないです。手書き絵付け職人さんの数は、有田焼や九谷焼の方が多いそうです。
蔵珍窯の作品の特徴

絵付はベースになるものが無いと、オリジナルなものは作れません。こちらでは本焼成の窯をととのえて、一貫してものづくりのをする体制になりました。北大路魯山人のうつしを作った経験から、蔵珍窯の商品は種類が多いです。こちらでは、陶器も磁器もお作りになられています。
また土に合う釉薬や絵付けを研究されていて、オリジナルの器作りにも、いかされています。蔵珍窯オリジナル商品は、手書きの絵付がされた商品です。蔵珍窯には、絵付け職人さんが 4 人いらっしゃいます。また絵付職人さん以外に他の職人さんも同じ窯元の中で働かれています。多治見の意匠研出身の方が多いです。
絵付けに使う赤い顔料
赤い絵の具は、すればするほどいい色になります。酸化第 2 鉄(ベンガラ)は磁硫鉄鉱を焼いて水につけておくと、水にしみ出てきます。水を蒸留して緑色の結晶を焼くと出来上がり。昔は岡山で採れましたが、国産のベンガラは、今はもうありません。ベンガラは焼き物に使われたり、漆や神社の鳥居にも使われています。

赤い粉を陶芸用に調合して、赤い絵の具を作り、3 年すり続けるときめが細かくなります。和絵具は焼くと、色が変わる特徴を持っています。赤は水でとくと、濃淡が出る。すらなければ濃淡が出ないそうです。和絵具を使うと、透明感が出ます。

こちらの画像が、和絵具です。和絵具は、水で溶くのみ。和絵具を使うと、味のある線が出ます。洋絵具は油や水で溶きます。洋絵具はノリタケなどに使われています。絵具の吹付は、油で溶きます。蔵珍窯では使われていないそうです。赤い色の絵付けは、ムラになりやすく、キレイに塗れません。絵付では、薄い赤を 2 回塗ります。1 回塗りと 2 回塗りがあります。

こちらの製品は、色の対比が面白いですね。蔵珍窯は 50 年以上続く窯元です。建物を移築して工房を立てられていて、その時に神社が建立されました。小泉さんは 13 代続く神主のお家柄です。窯元としての歴史よりも、神主さんの家柄としての歴史の方が長い。神社には陶器の神様と火の神様が、祀られているそうです。陶器の神様が祀られている神社は、全国でも極めて珍しいそうです。
絵付の技術だけでなく、建物の文化的価値も高い蔵珍窯さん。今回は名建築で、絵付の勉強をさせて頂きました。伝統的なお皿から可愛い絵付けがなされていたお皿まで幅広く展示されていて、こちらでお買い物も出来るようになっています。
株式会社 蔵珍窯
〒507-0041 岐阜県多治見市太平町 6-87
TEL:0572-23-6122
FAX:0572-24-2715
小泉様お忙しい中、貴重なお時間を頂きありがとうございました。

